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おでき

お久しぶりです。11月末の連休最終日に定光寺に出かけてきました。紅葉の赤が濃く、きれいでした。時間が遅めで陽はあたっておりませんでしたが濁りなく、鮮やかでした。思えば今年は秋が暖かく長く、このままだと紅葉する前に枯れるのではと心配しておりましたが、無事赤くなりました。やはり、秋は紅葉です。私が住んでいるマンションの裏手の坂の上にお寺さんがあってそこの紅葉もきれいだったのですが、宅地に造成されてしまい、現在建物建築中。老人ホームとのことで、ご時世なんでしょうが、さみしいです。もっとも、このマンションも建つ前は桜の木が見事だったそうで、大きな声では文句はいえません。本日はおできの話。皮膚の下が赤く腫れてきて痛いやつです。成人の場合、アテローマ(別名ふんりゅう)という袋(本体は良性腫瘍)がそもそもそこにあってその上の皮膚の毛穴から細菌がはいって症状がでてという場合が多いので話をそれに限ります(あてローマがなくてもできることはあります)。アテローマがあるだけでは痛くもかゆくもありませんが、それがちょっと痛くなって、でもそのうちに治るだろうと、短ければ2-3日長ければ1週間くらいみていたところ急に大きくなって痛くてたまらなくなったと来られます。治療するのに抗生剤(化膿止め)を飲めばおさまるのか、あるいは切開排膿という処置が必要なのか見極めがいります。硬く小さければ(小さいうちに来られれば)内服で化膿はおさまり、当然袋は残りますが、それで終了。化膿が進んでぶよぶよしていれば、切って中の膿をださないと尚りません。その中間も多く、どちらか判断できない場合は説明の上数日内服でみてもらいます。切開するとその傷は残りますし、しばらく傷の処置のため通院も必要になりますので切らずにおさまるなら切りたくないのですが、限界点を越えている例でためらって切開を遅らせると治癒までの時間を長引かせることに結果としてなるので、見極めが大事です。で、切開をすると、たまっていた膿だけでなくアテローマの中味も排出できるのですが、アテローマが大きい、あるいは深い例だと、中味が十分排出できないことがあります。そうすると切開でできた傷がなかなか治りません。切開後1週間くらい処置をしても傷がふさがるめどがたたないので、手術で残っているアテローマをとりだしてやっと治した例もあります。手術はよそのDrにお願いするのでそこに行ってもらわねばならないし、切開してからの手術は患者さんにとって2度手間になるし、で、切開する前にはそれでなんとかなるのかの見極めも大事です。ならないだろうと判断すれば、切開をせず、いきなり手術切除へいくわけです。あるいは切開してから、これは処置だけではむつかしいと判断できる場合も残念ながらあり、すみやかに手術に切り替えます。感染を起こしているアテローマを手術するのは手術医にとってうれしくないのですが、私がいつもお願いするDrは快くすぐにやってくださり、かつ今まで何も問題はおこっておらず、手術ができない私といたしましては、そのDrに感謝しております。皆様、赤く痛くなったら早めに医者にかかりましょう。それが治療までの期間を一番短くいたします。